銀行口座はいくつあるのがベスト?「銀行口座の必要な数」

あさがお

プライベートとは別に、事業用の口座が必要ということは他の記事で書きました。

ただ、事業用の口座はいくつ開設した方が良いのか、

1つ?2つ?あるいはもっと多い方が良い?

今回はそんな銀行口座の適正数を解説します。

■結論:なるべく1つのメイン銀行口座内で完結させる

結論から述べますが、

銀行口座は、なるべくメイン1つの口座内で完結させ、対応できないものだけサブ口座で対応するというやり方が最もおススメです。

理由はいくつかありますが、一番は、事業だけでいくら残っているのかを把握し易くするためです。

相手先の振込手数料などを考えて、口座をいくつかに分けていませんでしょうか?

事業だけに限らず、プライベートにも同じことが言えますが、銀行口座が2つ以上に増えてくると、途端にお金の流れや総額が把握しにくくなります。

事業でいくら残っているのかは、銀行口座残高が最も嘘のない数字です。

それをなるべくシンプルで直感的に分かりやすい状態にしておくことが、事業を正しく捉えるコツだと私は考えます。

ただし、一つだけ例外があります。

複数事業している場合は、それぞれで口座を作って分けた方がよいです。

例えば、アパレルと不動産を兼業しているような場合は、それぞれで口座を作り、それぞれの事業単位でいくら残っているかを把握するべきだと思います。

■サブ口座の必要性を考える

なるべく銀行口座はメインとなる1つに絞り、その枠内で完結させることは分かりました。

実は、私が「必ず」ではなく「なるべく」としたのには理由があります。

実際には、サブとなる銀行口座を設定しておいた方が良い場合があるからです。

この点についても整理しておきましょう。

サブ口座を設定しておいた方が良い場合

メイン口座だと対応できないものがある場合

個人事業主で屋号付き口座をメインとしている場合や、信用金庫などから融資を受ける場合など

②預金残高を切り分ける必要が出た場合

出張中に従業員等に一時的に通帳を預ける場合や、預金残高が1000万を超える場合など

サブ口座設定のメリット①:メイン口座で対応できないものの補完について

以前の記事にて開設した通り、個人事業主が屋号付き口座をメインとした場合、一部の引落や還付口座に対応できないというデメリットがあります。

これらの補完として、サブ口座を設定しておくことをおススメしますが、その性質上、個人名義で作成する必要があります。

また、信用金庫などから融資を受ける場合、前提としてその信用金庫での銀行口座を開設する必要があります。

信用金庫の振込手数料は一般に高いため、メインよりはサブとして、融資返済用口座としての使い方が主になると思います。

サブ口座設定のメリット②:預金残高の切り分けについて

従業員に通帳を預ける必要がある場合、メイン以外に銀行口座は必要です。

また、預金残高が1000万円を超える場合、銀行倒産時に元本割れしてしまうリスクに備える必要があります。

そのようなペイオフ対策としては、決済用預金(当座預金・利息のつかない普通預金等)にするのも手です。

また、倒産までいかずとも、最近よく発生しているみずほのシステムトラブルや災害によるトラブルなど、銀行口座内のお金が使えないリスクもありますが、サブ口座があればそのような万が一にも対応することができます。

これらを見て頂いてわかる通り、サブ口座が活躍する場面はとても限定的です。

つまり、やはり基本的には、メインである銀行口座1つあれば事足りるということの裏返しでもあります。

複数の銀行口座を持つメリットはありますが、それを上回るだけのメリットが1つに絞ることにあるように思います。

■まとめ

あさがお

いかがだったでしょうか?

今回は、銀行口座の必要数について解説させて頂きました。

では、今回のまとめです。

今回のまとめ

銀行口座は、なるべくメイン1つの口座内で完結させることで、お金の流れを把握し易くしておく。

そしてメインで対応できないものだけ例外的にサブ口座で対応する

この記事を書いた人

あさがお税理士事務所 代表税理士 伊藤貴文

税理士 / 栃木出身 / 埼玉在住 / 東京勤務 / 3児の父

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