起業に必要な要素を、もっと深堀してみよう「ビジネスモデルの作り方②」
この記事は、下記の記事を読んだ上で、
より深くビジネスモデル考えてみたい方向けの記事となっています。
▶起業に必要な要素を、正しく理解しよう「ビジネスモデルの作り方」
■業種の関係を、正しく理解しよう
基本的なビジネスモデルが理解できたら、ビジネスモデルを様々な業種に当てはめて考えてみましょう。
業種には、おおよそ以下のような種類があります。
- 卸売業
- 小売業
- 製造業、建設業
- 飲食業
- サービス業
- 不動産業
これらの業種をビジネスの関係図に当てはめると、このような関係図になります。
■業種別のビジネス関係図で出来ること、その見方
この業種別ビジネス関係図を使うと、様々なことが視覚的に理解できます。
まず、モノを譲渡(引き渡す)のか、モノを貸したりサービスを提供するのかの整理ができます。
また、最終消費者(一般顧客)との距離で、ビジネスでの流れが分かります。
この業種別のビジネス関係図は、このようなポイントで見ると効果的です。
業種別のビジネス関係図(見方)
・モノを使うビジネスか、(モノではなく)サービスを提供するビジネスか
→モノは、資金がかかるが労力を要しない。サービスは、資金がかからないが労力を要する。
・モノを引き渡す(譲渡)ビジネスか、モノを貸すビジネスか
→譲渡は、金額は上がるが販売や在庫の問題が生じる。貸付は、金額は下がるが定額が見込める。
・最終消費者に近いビジネスか、遠いビジネスか
→近いと最終消費者のニーズの把握が求められる。遠いと生産技術力が求められる。
見てわかる通り、それぞれメリットとデメリットがあります。
大切なことは、それらの特性を踏まえながら、自分が考えているビジネスが合うかどうかを見極めることです。
もちろん、これらを組み合わせたり、まとめたり、飛び越える形で設計したりしてもOKです。
■具体的に、自分の場合に当てはめてみよう
あとは、これを自分の考えているビジネスモデルに当てはめる作業を行ってみましょう。
前回の記事でも例に出した飲食店に当てはめてみると、このようになります。
ここから、
・「良いモノを仕入れられるような仕入れ業者を見つける必要があるんだな」
・「最終消費者(顧客)に提供できるサービスの付加価値を高めるには何か方法がないか」
等と言ったアイデアを膨らませることができます。
* * *
さらに、空いている業種を見つけて、
「飲食サービス業だけでなく、モノを使った小売業も自社でできないかな」という着眼点から、
「お酒の持帰り販売業」「お酒のデリバリー業」等を見つけたりと、新たなビジネスモデルを追加することも可能です。
※実際には、酒類販売業の免許が必要です。
これらを組み合わせて、最適な組み合わせを考えていくと、予想もしなかったようなアイデアが生まれることがあります。
ビジネスモデルを考える際の参考にしていただければ幸いです。
この記事を書いた人
あさがお税理士事務所 代表税理士 伊藤貴文
税理士 / 栃木出身 / 埼玉在住 / 東京勤務 / 3児の父