税務調査の全体像を理解しよう!「税務調査の考え方」

目次

■はじめに

フリーランスや経営者である以上、決して意識しないわけにはいかないのが税務調査です。

稀に「毎年私は確定申告書を出していて、税務署に押印してもらってるので税務的には問題ない」と言われる方に出会います。
それは間違いで、税務署は単に「受け付けているだけであり、税務的な答え合わせの場が税務調査というわけです。

また「私はやましい行動は一つもしていないから税務調査が来ても全く問題ない」と言われる方もいますが、半分正解で半分間違いです。あくまで税務調査とは「出された申告書やその過程である処理が税務的に正しいか否か」が問われるのであって、どんなに正しい行動でもそれが「税務的に」正しく表現されていなければそれは修正されるべきことになってしまうからです。

何故このような勘違いや見当違いが出てくるかと言うと、税務調査を実際に受けた人が限られているからだと思います。
加えて、各事業主によって指摘を受けることやその程度が千差万別で異なるため、噂が一人歩きし、話が歪曲して伝わってしまいがちなのだと思います。マルサや査察のガサ入れのイメージがあるのでしょうが、実際の税務調査は異なります。

ただ一方で、追加で多額の税金を支払うことになったり、取引先に確認の連絡が行ったりと、税務調査にはそれなりのインパクトがあることは事実です。税務署の調査官も当然生身の人間なのですから、稀に間違ったことも言うこともあります。

必要なことは、正しい知識を持ち、正しい判断を下すこと
必要以上に恐れることなく、でも必要な注意を払いながら、正しく対処すべき創業者にとっては必要な知識だと思います。

 ※今回は、中小企業が一般的に受ける税務署による実地調査を想定して解説します。
  そのため、強制調査や行政指導、あるいは相続税調査などは取り上げませんのでご了承ください。

■税務調査のスケジュール

まずは税務調査における年間スケジュールについて見てみましょう。

税務調査の年間スケジュール

税務調査のスケジュールを理解するためには、税務署という組織を理解する必要があります。
税務署の職員も当然ながら公務員のため異動があり、毎年その異動は毎年7月10日に発表されるようです。

このことから、税務調査のスケジュールも、必然的に開始は7月になります。

次に、税務調査は、秋の調査(7-12月)、春の調査(1-6月)というように前後半に分けることができます

秋の調査の最盛期は、8~10月と言ってよいでしょう。
一部、未解決で年明けに継続されることもありますが、それでも2月上旬までには多くの場合終わるようです。

そしてその後の確定申告期間(通常2/16-3/15)の間は、基本的に税務調査は行われないことになっています。
(※実際には、重要な不正がある場合や税理士が関与していない納税者に対する税務調査は行われているようです)

そしてその確定申告明けに春の調査が行われます。
春の調査の最盛期は、4~5月です。異動の関係で、実質的には6月中には処理を完了させている必要があるようです。

■税務調査の全体像

次に、具体的な調査の内容について説明したいと思います。

全体像として、大きく5ステップに分けました。

①税務署からの連絡
通常の場合、納税者本人もしくは税理士宛てに事前に連絡が行きます。
対象となる期間や行われる日時・場所など、事前に伝えなければならないことが法律で定められており、「事前通知」と言います。

詳しくは、下記リンク先を参照してください。

事前通知のチェックリスト
  

②調査準備
日時や場所が決まったら、そこまでに必要な資料を準備します。
通常過去3期分が見られることになります。

事前に税務署から伝えられているもの以外にも準備しておいた方がよいものもありますので、
詳しくは、下記リンク先を参照してください。

税務調査の準備チェックリスト

③調査当日(初日)
調査当日のスケジュールには、時間や休憩等、おおよそパターンが決まっています。

ヒアリングで一般的に聞かれる項目も挙げておきましたので、
詳しくは、下記リンク先を参照してください。

税務調査当日の一般的なスケジュール

④調査初日以後
調査初日以後は、基本的には指摘された事項への回答がメインになります。
税理士がいれば代理人として調べたものを法律や実態に照らして回答する流れです。
初日の宿題の内容次第で、2回目以降立会の日程を調整したり、立会はなく電話やFAX等で回答するパターンもあります。

この段階で最も問題となるのは、主に下記二点だと思います。

❶反面調査への対応
・出された回答では税務署側が内容が明らかでないような場合は、反面調査として取引先に確認が行く場合があります。

❷過年度遡及への対応
・場合によっては、事前通知のあった3年では足らず、5年前、7年前に遡ることもあります。

⑤調査終了
・申告書
 ・申告是認:問題がなかった場合
 ・修正:指摘された部分を自主的に直す場合
 ・更正:自主的には直さず税務署による命令を受ける場合(増額/減額) ※裁判等に移行
・納付
 ・修正や更正で追加納税額が出た場合
 ・不正の内容によって加算税、延滞税がかかる場合も


以上の5ステップにより、税務調査は開始して終了します。

まずは全体像を正しく理解することが何よりも大切です。
そしてそれが出来た後に、必要な準備を理解し、出来る限り日常レベルの判断や処理に落とし込むことが理想になります。

■各論点別の税務調査対策

税務調査対策は、節税対策と表裏一体です。どこまで攻めて、どこまで守るのかは一体で考える必要があるからです。
全般的な税務調査対策については、節税対策の際に書いた下記のリンク先を参照し、考え方の基本を確認してみてください。

節税の考え方「漏れなく経費を集計する」 | あさがお創業支援サイト (asagao-startup.com)

そのような全般的な話の一方で、
業種別で言うと、飲食業なら自家消費、建設業ならリベート、クリエイティブ系なら報酬源泉、
勘定科目別で言うと、交際費と会議費、福利厚生費などとの線引きなど、
各論点によって、見られやすいテーマというものがあったりします。

ここでは、そのような税務調査で主に気を付けておくべきポイントについて、まとめることとします。
該当する業種や科目があれば、ピックアップしてチェックしてみてください。

<※準備中>

業種別の税務調査対策
 ・飲食業
 ・建設業
 ・製造業
 ・卸売業
 ・サービス業
 ・不動産業

勘定科目別の税務調査対策
 ・売上
 ・仕入
 ・給与
 ・交際費
 ・福利厚生費
 ・仲介手数料


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