税務調査の準備チェックリスト

■①事前通知のあった期間分の資料

基本的には事前通知で必要な期間は明示されますが、原則は直近決算の3期分です。
例外的に、社員や外注等で源泉所得税がある場合には、決算後~調査依頼直前月までの納付分までが対象になります。

下記のチェックリストを参考に、税務調査の前に必要な書類に漏れがないか確認しましょう。

■準備チェックリスト

❶帳簿関係
□ 確定申告書
□ 届出書
□ 総勘定元帳
□ 入出金伝票
□ 現金出納帳
□ 売掛帳、買掛帳

❷売上関係

□ 請求書
□ 領収書
□ 納品書、見積書、契約書

❸仕入外注関係

□ 請求書
□ 領収書
□ 納品書、見積書、契約書

❹経費関係

□ 請求書
□ 領収書
□ クレジットカード明細書
□ 納品書、見積書、契約書(不動産等の賃貸借契約書、金銭消費貸借契約書など)
□ 小口現金/仮払金/立替金等の明細書

❺預貯金関係

□ 通帳(原本)
 ※決算に計上している口座全ての通帳を用意します。
 ※給与振込口座等は、個人の通帳の提示が求められる場合もあります。

❻その他

□ 会社全体関係書類(定款、組織図)
□ 登記関係書類(定時/臨時 株主総会議事録、取締役会議事録、就任/辞任承諾書など)
 ※法人:役員報酬の改定、事前確定届出給与の決定、役員の就任・退任等
□ 給与関係書類(源泉徴収簿、扶養控除申告書、出勤簿/タイムカード、住民税決定通知書、退職所得の申告書など)
□ 社会保険関係書類(就業規則、雇用契約書/労働条件通知書、社会保険決定通知書、労働保険申告書など)
□ 保険関係書類(証書、契約書、通知書など)
□ 出張関係書類(旅費規程、出張報告書など)
□ 社員旅行関係書類(工程、参加者、経費内訳等がわかる明細書)
□ 消費税関係書類(課非区分計算明細書)
□ 固定資産関係書類(車両等の注文書、不動産購入契約書など)
□ 貸倒関係書類(債務免除通知書、内容証明郵便記録など)

■②提出申告書の再検証

必要な書類を準備できたら、次に提出した申告書を改めて検証してみましょう。

ここで明らかな誤りに気付いた時は、調査日までに修正申告を行うことを検討しましょう。
調査で誤りを指摘された場合と、事前に自主的に誤りを修正するのでは、加算税(ペナルティー)の金額が全く異なるからです。

例)過少申告加算税

・税務署からの事前通知を受ける前に自主修正:0%
・税務署からの事前通知を受けてから指摘を受けるまでの間に自主修正5%(50万円を超える部分は10%)
・税務署から指摘を受けてから修正or更正:10%(50万円を超える部分は15%)

※期限内申告、仮装・隠蔽がない場合を前提としています。

5%変わるのは大きいと思います。200万円漏れていたら10万円変わるわけですが、複数年度に渡ると雪だるま式に増えてしまいます。 

なお、仮装・隠蔽があった場合には最大40%までペナルティーが上がります。絶対にやめましょう

■③職員録の確認(※主に税理士向け)

来場する税務署職員の経歴は、下記のような書籍で把握することが出来ます。

http://www.zeikei-news.co.jp/goods_ten.html

過去10年の職歴を見ることで、嘱託、審理、若手、上席、国税庁出身等の経歴を確認することができます。

これを確認することで、来場する調査官のおおよその特性を掴むことができ、結果として税務調査での段取りをある程度予測することができます。

■④税理士への依頼の検討(※顧問税理士がいない方向け)

顧問の税理士がついている場合には、その方に税務調査の立会を依頼することになると思いますので、連携して指摘されそうな事項の再点検を行いましょう。

顧問の税理士がついていない場合には、税理士への税務調査の立会を検討する必要があるように思います。
これについては下記にて検討を加えましたので、参考にしていただければ幸いです。

 ▶税務調査における税理士への立会依頼の検討

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