事業計画書を、ゼロから作ってみよう「事業計画書の作り方」
ここでは、事業計画の立て方(事業計画書の作り方)について解説します。
何を書けば良いのかだけでなく、どうやって書くのかについても具体的に解説していきます。
難しく考えすぎず、
まずはイメージ先行で作ってみましょう!
■なぜ事業計画は必要なのか
まずは、さらっとここを押さえておきましょう。
大きく分けて、二つの目的のために事業計画は必要になります。
①自分のため
②他人のため(銀行、投資家、先輩経営者、家族)
まずは、自分のためです。
計画なしに起業するのは無謀とも言えます。
まずは自分自身で未来を設計し、ビジネスモデルが上手く機能するかどうかの設計図として、事業計画書は必要になります。
また、そのような計画書を通じて、他者とコミュニケーションを図ることも重要な目的です。
銀行は融資の際には基本的に必ず事業計画書を求めますし、投資家へ説明する場合には根拠となる資料になります。
また、先輩経営者からより良い改善案を含むアドバイスがもらえたり、将来に対する家族の不安を払拭する材料にもなりえます。
このように、自分と他人のために、事業計画書は、創業・起業では必要なものになります。
■事業計画書のフォーマット
では、具体的に事業計画書を見て行きます。
実は、事業計画書は、特段、決まったフォーマットはありません。
先程見たように、使う相手によって、目的が異なるからです。
寧ろ、相手と目的によってアレンジすべきものだとも言えます。
とはいえ、何か一般的なものが拠り所として欲しいと思います。
そこで参考になるのが、日本政策金融公庫(いわば国の銀行)のフォーマットです。
基本的な要素をカバーした計画書なので、
これさえ仕上げれば、
コピペで他のものにも転用が効きますよ!
具体的には、このようなフォーマットになっています。
細かいので、2分割して見ていきましょう。
まずは左側から。
創業の動機、経営者の略歴等、取扱商品・サービス(内容、セールスポイント、販売戦略、市場環境)、取引先・取引環境等があります。
ポイントとしては、このようになります。
日本政策金融公庫の創業計画書(左側のポイント)
・創業の動機、経営者の略歴等
→ ビジネスモデルに繋がるように過去~現在の状況を書く!
・取扱商品・サービス、取引先・取引環境等
→ ビジネスモデルの内容を書く!
次に、右側です。
従業員、お借入の状況、必要な資金と調達方法、事業の見通し(月平均)、自由記載欄
ポイントとしては、このようになります。
日本政策金融公庫の創業計画書(右側のポイント)
・お借入の状況、必要な資金と調達方法、事業の見通し(月平均)
→ 先程書いたビジネスモデルの内容を数値面から説明する!
■事業計画書の作り方
では、書くべき内容がわかったところで、実際に事業計画書を作ってみましょう。
日本政策金融公庫によると、事業計画書の作り方とは、このような手順になるようです。
このように、ビジョンと言った大きなものからブレイクダウンしていく形で、細かなビジネスモデルや数値を埋めていくのがセオリーになります。
この流れをもとに、先程の事業計画書フォーマットを埋めていきます。
ただし、いきなり文章にするのは、お勧めしません。
整合性が取れなくなる可能性が高く、時間だけがかかってしまいます。
まずはイメージ先行で、視覚的に表現してみましょう。
↓
それぞれ番号を対応させる形で、図解しています。
(※なお、黒塗の線が商品やサービスの流れ、黒枠の線がお金の流れを表しています。)
このように、まずは視覚的にビジネスモデルを書き出してみて、イメージを形にしてみましょう。
対応関係が明確になることで、
自分自身の頭も整理することができるはずです!
より具体的なビジネスモデルの作り方が知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
・起業に必要な要素を、正しく理解しよう「ビジネスモデルの作り方」
・起業に必要な要素を、もっと深堀してみよう「ビジネスモデルの作り方②」
また、日本政策金融公庫HPでは、事業計画書の作り方について、
動画やQ&Aなど、解説が充実しています。
参考にして頂きながら、良い事業計画が出来上がることを願っています。
この記事を書いた人
あさがお税理士事務所 代表税理士 伊藤貴文
税理士 / 栃木出身 / 埼玉在住 / 東京勤務 / 3児の父