起業に必要な要素を、正しく理解しよう「ビジネスモデルの作り方」
創業・起業を思い立つきっかけは、人それぞれです。
ただ、実際に起業する人は、ほんの一握りなのも事実です。
「いつかは起業してみたいなぁ」という「いつか」が来ないまま定年を迎える人も多いでしょう。
実際に創業する人は、「自分でやりたい」という漠然とした想いを、
実際に「自分でやる」という行動に移した人だと言えます。
その間には、「自分でできる!」という確信に似た感情があるように思います。
[起業までの流れ]
では、この「自分でできる!」という感情は、どのようにして生まれるのか。
私は、創業・起業を正しく知ることにあるように考えています。
なぜならほとんどの人は、創業・起業を知らないからです。
知らないものは、何となく怖いと思うし、億劫になりがちです。
私は、日本中に創業・起業が増えれば良いとは思っていますが、
起業が合わないという人は無理に起業すべきではないとも思っています。
・本来起業が合うにも関わらず、単純に起業を知らなかった
・起業したいと漠然と思っていたが、真面目に起業を考えたことがなかった
このような方のキャリア検討の土台に、創業も含めたら良いのではないか?という気持ちです。
この記事では、そんな創業初期における創業・起業を正しく知ることにフォーカスし、
ビジネスモデルの作り方を紹介してみたいと思います。
■起業に必要な要素を、正しく理解しよう
よく、経営に必要な要素として、「ヒト、モノ、カネ」が挙げられます。
どれも必要な要素なのは間違いないですが、ここでは図で基本的な理解をしておきたいと思います。
身近な例として、一般的な飲食店を挙げると、このようなビジネスモデルになっています。
□モノ(サービス)、ヒトの観点
仕入先から食材を仕入れ、それを調理し、料理として得意先(顧客)に提供します。
□カネの観点
仕入先に仕入代として10万円を支払い、得意先(顧客)から飲食代として30万円を頂きます。
差額の20万円が儲け(利益)になります。
実際には、仕入先だけでなく、店舗の家賃や人件費、諸経費等の支払もあるのでここまで単純ではありませんが、
全てのビジネスにおけるヒト・モノ・カネの流れはおおよそこのように分類できます。
つまり、このようなサイクルを描けて、実際にぐるぐると回せている限りにおいては、
儲けが出続けるので、事業が継続でき、生活もできるということになります。
まずはこの基本的な形を理解するのが大切です。
■起業に必要な要素を、考えてみよう
次のステップは、このようなビジネスモデルを要素ごとに深掘りすることです。
ベーシックですが、まずはターゲット+4Pの視点でまとめてみましょう。
□ターゲット:対象となる得意先(顧客)は誰か?
→どのようなターゲットを設定するか:性別、地域、年齢層
□製品・商品/Product
→どのような商品(サービス)を提供するか:和食、洋食、酒
□価格/Price
→どのような価格で提供するか:高級路線の高価格帯、回転重視の低価格帯
□プロモーション/Promotion
→どのように顧客に届けるか:広告、イベント、SNSの充実
□流通/Place
→どのような流通経路や販売場所で届けるか:店舗、オンライン
これらの要素ごとに、どのようなものがあるか考えてみましょう。
■具体的に、自分の場合に当てはめて作ってみよう
最後のステップは、具体的に自分の場合に当てはめ、利益を継続して出す仕組みを作ることです。
・これらの要素が一体として繋がるか
・自分の強みが活かせるか
・競合他社との差別化が図れるか
等の視点を入れながら、具体的に当てはめていきましょう。
参考までに、釣堀茶屋ざうおの例を示してみたいと思います。
ざうおは、店内にある釣り堀で釣りができ、自分で釣った魚をその場で調理してもらえる飲食店です。
最初はこれくらい簡単なもので良いので、実際に図に落とし込んで書き出してみましょう。
書き出す過程で、それぞれの要素との整合性が取れない場面が必ず出てきます。
それらを調整しつつ、自分の良さが最大限に出せるまでビジネスモデルをブラシュアップしていきましょう。
もっと詳しく知りたい!という方は、この記事を参考にしてみてください。
この記事を書いた人
あさがお税理士事務所 代表税理士 伊藤貴文
税理士 / 栃木出身 / 埼玉在住 / 東京勤務 / 3児の父